前回の記事では、資生堂美容部員になるための必要な準備から応募の仕方などのコツをご紹介いたしました。美容部員は資格や経験がなくてもなれる職業なんですが、元資生堂ビューティーコンサルタントだった私の経験上、取得しておくと採用試験にも、入社後にも有利になる資格や検定というものが存在します。
それだけではありません。選考においても有利になる方法というものまであります。
「どうしても資生堂美容部員になりたい!」とお考えの方、元美容部員からみておすすめな資格や検定・有利な選考方法をご紹介しますね!
採用だけじゃない!入社後にも有利なおすすめ資格・検定3選とは?
以下3つの資格や検定は取得しておくと採用選考にも入社後にも全てが有利な資格・検定となっています。
面接の際は、資格は大いにアピールしましょう!
- 日本化粧品検定
- スキンケアカウンセラー資格
- 色彩技能パーソナルカラー検定
一般的には他にも有利だと言われている資格がありますが、資生堂の美容部員になるなら、上記の3つがおすすめです。
それ以外は必要ありません。
なぜなら、現在の資生堂が目指すビューティーコンサルタントに必要なノウハウに合った内容の検定・資格だからです。
1つずつ解説していきます!
有利な資格・検定①日本化粧品検定
文部科学省後援の日本化粧品検定は、一般社団法人日本化粧品検定協会(JCLA)が実施する民間の検定試験となり、化粧品・美容に関する知識を取得できる、いわゆる「コスメ検定」とも言われています。
化粧品について使い方や皮膚生理、薬事法などの専門知識まで学ぶことができます。1級、2級、3級と3種類の検定試験があり、各級それぞれ学べる内容が違ってきます。
・3級は入門編で、コスメの常識を知るところからスタートになるので、本当に知識が皆無な方はここから順に取得していくのがおすすめです。
・2級は基礎編で、肌悩みに応じたスキンケア・メイクテクニック、肌に影響を与える外的、内的要因についての知識まで高めることができます。
・1級は応用編で、2級3級の内容を踏まえてコスメの成分まで知識を深め、よりコスメの専門家として高めていきます。
採用選考・入社後ともに2級以上が有利となります。美容部員はプロなので、お客さま以上に知識が必要になっていきます。ちょっと調べればわかる程度なレベルは、知ってて当たり前になります。
お客さまの期待以上の応対をするためには、知識が豊富でなければなりません。
成分についても、研修やセミナー等で詳しく学ぶ時間が取り入れられています。主に独自成分を学ぶことが多いのですが、在籍中カウンセリングをずっと行ってきた私の経験上、一般的な成分についても知っていた方が、説得力が増すスキンケア提案ができます。
独自成分以外を詳しく学ぶことができるのが、この検定になります。なので、取得しておくと入社後にもとても有利です。
基礎はもちろん、応用まで深めておくと応対力に磨きがかかるので、ぜひ2級以上を目指しましょう。
もちろん入社後に学ぶことではありますが、とにかく覚えることがたくさんありすぎるのと、研修中は課題の量も多いです。事前に予習というかたちで学んでおくと、研修中は復習みたいに学べるので吸収が早いと思います。
美容にまつわる資格等は、面接事にアピールすることで好印象を与えられるので、あったら有利ですね!
テキスト | 出版社 | 価格 | おすすめ内容 |
---|---|---|---|
日本化粧品検定 2級対策問題集 | 一般社団法人 日本化粧品検定協会 | 2,200円 | 本番のような試験が体験できる「模擬試験問題」、重要 項目がまとめられた「要点シェックシート」が追加され 更に内容が充実したテキストに改正されました。 |
日本化粧品検定 1級対策問題集 | 一般社団法人 日本化粧品検定協会 | 2,640円 | 上記の内容に加え、難易度の高い問題を50問以上アップ されました。復習しやすいと、口コミでも好評価です。 |
美容成分キャラ図鑑 | 西東社 (2019/8/10) | 1,320円 | 250以上もの美容成分について漫画形式で読めるので、 少し難しい成分も楽しみながら学ぶことができます。 |
有利な資格・検定②スキンケアカウンセラー資格
一般社団法人日本スキンケア協会の資格は何種類かありますが、その内の「スキンケアカウンセラー資格」をおすすめします。
「スキンケアアドバイザー」という資格もあるんですが、それよりも更に深めた知識を学ぶことができ、お客さまの肌の悩みや真の思いを引き出すカウンセリングノウハウを身につけ、プロのカウンセラーへと導いてくれます。
応対に正解なんてありません。様々な個性のお客さまがいらっしゃるからです。
何十年と続けていても、接客が終わった後もっとこんな提案ができたのではないかと振り返ります。
それくらい、カウンセリングって奥深く難しいんですよね。
だから資生堂は日々研修が整えられています。研修でもたくさん学べたり応対トレーニングはしますが、カウンセリングがもたらす心理的効果の部分を細かく学ぶことができるのがこの資格です。
デジタルが加速する中、「そもそも美容部員とは必要であるのか?」に対して役半分以上の方が「特に必要でない」という残念なデータ結果が実際にありました。(企業調査)
そんなこれからの時代、多くのお客さまに必要とされる美容部員であるために、お客さまの期待以上のカウンセリング応対向上を目指す資生堂は、カウンセリングがもたらす心理的効果の部分を特にセミナーで毎月習得しています。今かなり力を入れているので、この資格は資生堂美容部員に相応しいです。
また、カウンセリングの資格を持っていると大きな自信も持ちやすくなると思います。
事前に学んでおくことで、カウンセリング力はきっと著しく向上すること間違いないです!!
カウンセリングの基礎が十分身につけることができるので、同期よりも早くステップアップしそうですね!
有利な資格・検定③色彩技能パーソナルカラー検定
NPO法人日本パーソナルカラー協会が実施する「色」についての理論を学び、「色を見分ける」ための目を養うことができる検定です。
カラー検定の中でもなぜパーソナル検定が良いのかと言うと、最近はSNSでも「イエベ」「ブルベ」で似合う色、似合わない色が話題になっているくらい、「自分に似合う色」がわからない方、それを求める方が増えてきています。
そんな方々のためにプロ(美容部員)の提案が参考になります。
「お客さまは○○だから○○な色味だと○○なイメージに仕上がってお似合いになるカラーです」
理由づけがあることで、より説得力が増して納得できますよね?最近は資生堂でも、パーソナルカラーを学ぶことが増えてきました。
この検定で知識を深めることで、どんなタイプのお客さまでも迷わず自信を持って提案する力が養われると思います。
お客さまの期待以上の応対を目指す資生堂美容部員にとって、色彩技能パーソナルカラー検定は、今とても有力なノウハウです。
色彩技能パーソナルカラー検定はグレードが3つあります。初級のモジュール1から上級のモジュール3まで順に取得しなければいけません。各グレードの内容は以下になります。
・モジュール1(初級)色彩、パーソナルカラーに必要な色の基礎知識(色の見分け方や属性、色彩においての心理効果、配色において等)
・モジュール2(中級)初級の学んだことを更にプロフェッショナルとして必要である知識と、語彙力を深めて色を扱う専門家として仕事で活かせるレベルになる。
・モジュール3(上級)中級の内容に加えて、色が顔の変化を見分ける技能を学びます。合格者には「パーソナルカラーアドバイザー」として認定されます。
採用選考・入社後ともに中級以上が有利となります。色を言葉で表すのはとても難しいので、ボキャブラリーが問われます。
プロとして知識を深め、語彙力に磨きをかければ、説得力が増しお客様の期待以上の提案ができることと思います。
ぜひ、色彩技能パーソナルカラー検定を目指してみましょう!
私もこの検定を早く知っていれば、在籍中に取得してみたかった検定になります!!私の意識高い同期も数名、コロナ禍の中取得していました。
テキスト | 出版社 | 価格 | おすすめ内容 |
---|---|---|---|
①「色彩技能パーソナルカラー検定」公式テキスト (初級〜上級の3種) | NPO法人日本パーソル カラー協会 | 初級・中級2,200円 上級 5,500円 | それぞれの級に合わせてのわかりやすい内容のテキストになっており、次の上の級にいくにつれて、理論を復習しながら色を見極める技能が身につきます。 |
②JPCA「パーソナル カラー配色カード」 | NPO法人日本パーソル カラー協会 | 1,870円 | パーソナルカラーの色4シーズン「春、夏、秋、冬」全96色ある 配色カードです。色の見分け方の学習において、またシーズンによっての配色練習においては必須とも言われるアイテムです |
③配色ワークブック (初級・中級の2種) | NPO法人 日本パール カラー協会 | 初級 1,760円 中級 1,980円 | 初級は、色の見分け方・シーズンカラーの特徴・シーズン別の配色の基礎が徹底的に学べ、模擬試験も組み込まれていす。 中級は更に深く配色について学び、問題も含まれています。色 の属性において更に専門的内容がわかりやすくなっています。 |
④過去問題(2020) (初級・中級の2種) | NPO法人 日本パール カラー協会 | 初級 1,320円 中級 1,760円 | 公式サイトの過去問題集となるため、試験問題の傾向が把握 できるので受験対策にバッチリな問題集です。公式サイトに独学の仕方について、過去問題に取り組むことをおすすめされていました。 |
元資生堂美容部員が教える採用されやすい裏技とは?
以前ほど募集の枠も多くはないのが最近の状況で、地方になるとまず募集さえも無いということがおこっています。
それでも有利に資生堂の美容部員になれる方法が、2つあります。
- カンガルースタッフ(アルバイト)になること
- 資生堂美容技術専門学校に通う
採用に有利な裏技①カンガルースタッフ(アルバイト)になること
カンガルースタッフというのは、育児時間(時短)を取得している社員に変わり、夕方から店頭にて勤務(主に裏方のお仕事)するアルバイト(契約社員)のことをいいます。
主な仕事としては、サンプル補充やスポンジ洗い、倉庫整理など後方業務が多いのですが、社員が全員接客中ですと代わりにお伺いできるところまで接客することもあります。
採用情報をいち早く上司から知ることができるのがカンガルースタッフの特権とも言えるでしょう!
地方の方でも、違うエリアの応募しているところを教えて下さる可能性もあります。
何より美容部員のお仕事を間近でお手伝いすることができるので、とても勉強になります!!
カンガルースタッフの募集があれば、ぜひ応募してみてください!!
応募は、公式サイトにも掲載があります。こまめにチェックしてみましょう。
実際私の同期も地方出身(岐阜県)の方がいますが、カンガルースタッフから入社できました。応募情報は、上司から教えてもらったみたいです!
採用に有利な裏技②資生堂美容技術専門学校に通う
東京都板橋区に所在する「資生堂美容技術専門学校」には、いくつかの専門コースがありますが、そのうちの「ビューティーコンサルタント科」になると、美容部員やエステティシャンになるためのスキンケア・メイクの知識技術、カウンセリングのノウハウ、接客サービスにおいて、資生堂商品の知識等を学ぶことができます。
このコースで目指せる職業としては「資生堂ビューティーコンサルタント(美容部員)」、エステティシャンなどと言われており、卒業生の8割が資生堂の美容部員として活躍されているとのことです。
プロとして活躍した講師のもと、美容のノウハウを徹底的に学ぶことができ、接客において大切な「おもてなし」まで身に付くことができる充実したカリキュラムの構成となっています。
実際の店頭売り場のようなリアルな設備も整えられているので、楽しみながら本格的に学べるのがこの学校の良い所です。
人気がある専門学校なので、合格倍率も約1,4倍とのことです。
公式サイトにて、様々な詳細が載ってあるので、ぜひ参考にしてみて下さい。
なんと就職率は13年連続100%を達成しているとか!充実したカリキュラム内容なのが伝わってきます。
まとめ
今回の記事では選考にも入社後にも有利な資格、元美容部員からみて有利な選考方法についてまとめてみました。
私の頃のように採用人数がとても多い時代と違って、企業にとって相応しい方を見極めているのが最近の傾向なので、狭き門となっている現在ですが、やはり資生堂の美容部員に憧れる方は多いです。
そんな方々の参考になればと思い情報を集めてみました。これから就職希望されている方は、ぜひ参考にしてみて下さいね!